コラム

全裸ダンスに放尿配信 過激化する「ニコ生」の現状

 

ニコニコ動画のサービス「ニコニコ生放送(略称ニコ生)」は、ユーザーがリアルタイムで動画配信できるサービスとして人気を博している。GACKTや西川貴教など人気タレントが配信する番組もあるが、一般利用者も同じように簡単に動画を生配信できる。

配信者は「生主(なまぬし)」と呼ばれ、ニコ生コミュニティ内の有名人となる生主が多数生まれているが、その中で最も注目を集めているのが、毎回エキセントリックな放送をすることで知られるEMIさんだ。

@wikiによると28歳の広島県出身の女性配信者であるEMIさんは、イスやギターなどを投げて部屋の壁を破壊するクレイジーな行動で知られ、視聴者の通報によって警察官が部屋にやって来た様子が配信されたこともあった。

ニコニコ生放送 えみ 警察に通報されて自宅に来ちゃった配信

また、秋葉原のカフェのトイレで放尿する一部始終を生放送したり、同じく動画配信サービスである「Stickam」で生理用ナプキンを交換する様子を配信するなど、飛び抜けて過激な放送を展開している。

EMI 放尿配信!JKコスプレで秋葉原カフェのトイレから生放送!

えみ スティッカムで着替え&生理用ナプキン交換配信

ニコ生では、生主がWEBマネーなどによる寄付を視聴者に要求する「乞食行為」が横行しているが、EMIさんも配信中に寄付を呼び掛けることが多いことで知られる。かつては視聴者から50万円という大金が贈られたこともあるそうだが、東日本大震災の発生後となる3月30日にも、EMIさんは乞食放送を開始。ところが、視聴者はEMIさん宛てではなく、ニコ生を通じて被災者への募金ができる「ニコニコ募金」に一斉に寄付し、1回の番組配信で64万円以上という記録的な寄付が集まってしまった。

EMI ニコ生で64万円を被災地に寄付!!!

「乞食枠」と銘打ったにも関わらず、被災地への寄付ばかりが集まって困惑した様子のEMIさんだが、これは乞食放送を装った計画的な募金集めだったのではないかという好意的な見方もあるようだ。
ニコニコ動画では、3月12日からニコニコポイントを利用した募金を開始しており、5月11日時点で計2億5390万円の寄付が集まっている。

また、全裸でダンスをするという過激放送で一躍時の人となった人気生主・片桐えりりかは、生主からAV女優に転身した。AV転向後もニコ生に登場し、アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の劇中歌「God knows…」に合わせてお尻を叩くというセクシーなのかマヌケなのか分からない面白パフォーマンスを繰り広げている。

片桐えりりか。ハルヒでケツドラム

近年は各ネットサービスのルール作りが徹底され、つまらなくなってしまった印象のあるネットだが、ニコ生にはネットの初期衝動のようなカオスぶりが間違いなく存在する。無秩序だからこそ、何が生まれるか分からない期待感があり、新たな才能が発掘されたり、使い方によっては記録的な寄付が集まるなど思わぬ成果も発揮する。褒められる面ばかりではないことは確かだが、ネットの最先端を牽引しているのは真面目ぶった専門家や識者ではなく、こういった一般利用者である。ネット規制の強化が叫ばれている昨今だが、ネットの可能性を広げるためには、清濁あわせ飲む寛容さも必要なのではないだろうか。(文・佐藤勇馬)

 

Ashley Madison - Have an affair. Married Dating, Affairs, Married Women, Extramarital Affair

››佐藤 勇馬の記事一覧

佐藤 勇馬

フリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、WEBや雑誌などでネット、携帯電話、芸能、事件、サブカル、マンガ、宗教問題などに関する記事を執筆している。媒体によっては、PN「ローリングクレイドル」で執筆することも。今年1月に著書『ケータイ廃人』(データハウス)を上梓。 Twitterアカウントは @rollingcradle

おすすめサイト