コラム

アナログなおもちゃをリアルに再現「Labyrinth Lite」

40代以上の人に、「スマートフォンってどう?」と聞かれたら、ぜひこの「Labyrinth Lite」を見せてほしい。「おっ、これがスマートフォンかぁ」と思わず顔がほころぶと思う。「昔はこんな遊びしかなかったんだよ~」とか、きっと言いだすことだろう。
ちなみにiPhoneには似たようなゲームで遊ばせておいて、2面になると急に幽霊が脅かすというジョークアプリが出回っている。そんなアプリが出るほど、だれもがパッと惹きつけられる。つい夢中になって触れてしまうのだ。

新しい発明によって、消えていくものがある。カセットテープ、ボケットベル、フロッピー、フィルムカメラ、ブラウン管テレビ……。ファミコンが誕生したのは1983年。従っていまの10代、20代というのは、生まれたときからゲーム機があった。つまりビデオゲームネイティブな世代だ。しかし、それ以上の世代はアナログなオモチャで育った。ゲームのように何時間も遊んでいられる魔法のオモチャはなかった。だから雨が降ると、室内で遊ぶのは退屈だった。
ゲームウォッチやファミコンなどのゲーム機によって、消えていったおもちゃがある。箱のなかの小さな金属玉を操って遊ぶ、エポック社の「ポケットメイト」だ。将棋やメイロ、そして野球。一番おもしろかったフィールドアスレチック。30~40代であれば、遊んだことのある人も多いだろう。自分で持っていなくても、友達のだれかが持っていたはずだ。約120種、累計で約3000万個を販売し、大ヒット商品であった「ポケットメイト」だが、テレビゲームという大ヒット商品が爆発的に普及していくなかで消えていった。
その「ポケットメイト」は今から5年ほど前に、復刻された。復刻版が出ることをニュースで知ったとき、「欲しい、いや、しかし買ってどうする?」と躊躇し、「どうせ買っても遊ばず保管しておくだけだろう。ならば無駄だ」と思い買わなかった。その決断はすぐに後悔することになる。発売終了後、人気機種はすぐにプレミアが付き、いまでは新品だと10~20倍の値段になっている……。在庫の残っている機種もあるが、それらがたいしておもしろくなかったことは、よく覚えている。

でも、いま私の手元にはこの「Labyrinth Lite」がある。「ポケットメイト」とよく似た、銀玉ころがしだ。これなら場所も取らないし、壊れる心配もない。わざわざ飾っておいたり、引き出しにしまっておく必要もない。もし400円程度の有料版を買えば、1000以上の膨大なステージを遊ぶことができる。そんなには遊びきれないだろう。あるいはエディット機能を使って、オリジナルステージを作ることもできる。そのどれも、「復刻版ポケットメイト」ではできなかったことだ。

昨年、iPhoneで「ポケットメイト」を再現したアプリが登場した。なかなか評判も良いようだ。いつかAndroidに移植されるのを期待している。せっかくソフトウェアで再現できるのだから、3機種といわず20機種30機種と移植してほしい。それまで「Labyrinth Lite」で遊びながら、「ポケットメイト」で遊んでいたあのころに、タイムスリップしようと思う。(秋原とおる)

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Labyrinth Lite

価格 無料
デベロッパ名 Illusion Labs

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秋原 とおる

最近、どのスマホにしたらいいのと、よく聞かれますが、一番売れているのを選ぶのが間違いが少ないよと答えていたら、周りにiPhoneユーザーが増えてしまいました……。でもガジェット好きには、迷わずAndroidをオススメします!理由は買えばわかるはず(たぶん、笑)。個人的にはATOKが使えるだけで断然Android(Google日本語入力も出るし)。

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