アンドロイドアプリレビュー

数千万曲が無料で聴ける音楽アプリ 「iLoveMusic」の凶悪すぎる実態

最近、GooglePlay上で徐々に存在感を増しつつあるのが音楽ストリーミング系のアプリ。そんな中でも“圧倒的に曲数が多い!”と爆発的にDL数を伸ばしているのが「無料で音楽聴き放題!!-iLoveMusic-MP3連続再生」だ。“数千万曲に及ぶ楽曲が聴き放題”と謳い、DL数はiOS、アンドロイドを併せて100万件に迫る勢いだ。(iOS版は5月23日で削除された模様)。

しかし、アプリ説明文では「ダウンロードする機能はありません」と言いながら、レビュー上では“保存曲数が増える招待コード”というものを書き込むユーザーが多く、気になる点が多々ある。その実態は一体どのようなものなのだろうか。

アプリを起動すると、トップにオリコンチャートが表示。興収200億目前の「アナと雪の女王」の主題歌「Let it go(May.J)」をタップすると、かなりの高音質で即座に楽曲が再生された。早送りや巻き戻しはもちろん、リピートなどの機能も充実。しかし驚くべきはそれだけはない。当該楽曲だけでなくCD内全楽曲、ここでいうと“アナ雪”のサントラ内の全121曲が再生可能で、画面右上のボタンから自由に曲変更ができるのだ。

先日の覚せい剤逮捕で再注目を浴び、品薄状態が続くCHAGE&ASKAの楽曲を左上のメニューから検索してみると、当然のように楽曲が一覧表示。しかも、上部のタブからシングル/アルバム別に切り替えも可能だ。その他、レンタル店などではなかなか見つからないマニアックな音源や、廃盤となっているCD名をいくつか入れても、やはり気持ちいいぐらいズラッと出てくる。思いついたアーティスト名を入れればおそらく9割は出てくるだろう。いくらストリーミングとはいえ、こんなことが許されるのだろうか?

本アプリは「追加ボタン」を押すことで楽曲のリスト追加が可能になり、プレイリストの作成も可能だが、追加可能な曲数を増やすために冒頭に触れた招待コードが活躍する仕組み。ユーザー数を増やせば増やすほど、楽しめる曲数も増えるというしかけだ。100万ダウンロードを超えていることから推測するに、開発元は少なくとも月に百万円以上の広告収入を得ていることが考えられる。

本アプリの楽曲の取得元は、中国の大手ストリーミングサイト「Xiami(虾米)」。ランキング上でよく見る無料音楽DLアプリの楽曲取得元も殆どが同サイトと言われている。サイト上には日本のavex社のロゴも掲載されているが、同社では一切の楽曲利用の許可を出していないという。当然同サイトは真っ黒だし、それを取得元としている本アプリも限りなくグレーに近い。

GooglePlay上で突如現れては消える無料音楽DLアプリがあるが、本アプリも“ストリーミングアプリ”を隠れ蓑にしているだけで、その本質は変わらない。アプリ名の「アイラブミュージック」というのはとんでもない皮肉としか思えないのが「無料で音楽聴き放題!!-iLoveMusic-MP3連続再生」と言えそうだ。(近藤夢太)

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