アンドロイド関連ニュース

ついに訴訟にまで発展!!! アップルVSサムスンの対立

4月15日、アメリカのアップルが、韓国のサムスンに対し、「Galaxy」シリーズのスマートフォン、タブレットがiPhone、iPadの模倣であるとして、カリフォルニア州北地区米連邦地裁に訴状を提出した。この経緯だけを見れば「また韓国のパクリか」とか「アップルの独善的な強硬策だ」と思ってしまう。しかし、事はそう単純ではなく、そこにはいくつかの事情が見え隠れする。

まず、アップルの訴状を見ると、①「タッチパネルによるズームやスクロール、ウィンドウの表示が特許を侵害している」、②「製品全体の意匠、パッケージングも含めて似ている」、③「電話などのアイコンが類似しており、商標権に違反している」など、おもにこのような理由から、賠償金の請求、製品の販売の差し止めなどを求めている。

アップル側が問題提起したものの1つのアイコン。色使いなどは似ているが、この程度ならまだ許されるレベル?

Galaxy Tabのケーブル。アップル製品との互換性がないとはいえ、ここまで似せる必要はあったのだろうか

似ている、似ていないの話はさておき、なぜ、GalaxySの発売から1年近く経ち1000万台以上も売れたこの時期に言いがかりのような訴訟を起こしたのか? 1つ挙げられるのはサムスンに脅威を感じている、という理由がある。

今年2月13日、バルセロナの「MWC 2011」においてサムスンは「Galaxy Tab 10.1」を発表した。じつはこのとき発表された仕様は厚さ10.9mm、重さ599gで実際に来場者が触れられるよう展示されていたiPad(13.4mm、680g)よりも薄く軽い。10.1インチにしては充分なコンパクトさだろう。しかし、3月2日にiPad2が発表される。厚さ8.8mm、重量601g。一気に世界最薄最軽量タブレットの誕生となった。

サムスン副社長のLee Don-Joo氏は発表を受けて「iPad2と戦うには不十分なところもある」と語っていたが、3月23日、サムスンは「Galaxy Tab 10.1」を厚さ8.6mm、重量595gに仕様変更して改めて正式発表を行った。iPad2の発表からわずか3週間で、iPad2の薄さと軽さを更新したのである(おかげでカメラのピクセル数は800万画素から300万画素にスケールダウンしたが)。言わばジャンケンの”後出し”にも思えるそのやり方はともかく、すでにほぼ完成している製品に対し、わずかな期間で改良の決断を下し、実行できる企業がほかにあるだろうか。アップルにとっては脅威としか言いようがない。サムスンの動きだけはなんとしても牽制したいところだろう。

iPad2よりもディスプレイが大きく、高解像度、さらに最薄最軽量という「GalaxyTab 10.1」。アメリカでは6月8日発売予定

サムスンはアップル製品に使われている「A4」プロセッサをはじめ、ディスプレイなどを提供する主力企業だ。そして、今回の東日本大震災の影響により日本のメーカーからの部品供給が停滞していることを受け、アップルはサムスンに納品量の拡大を非公式に要請したとも伝えられている。アップルにとっては重要なパートナーだが、それにもかかわらず訴訟に踏み切ったというのはよほどのことだといっていいだろう。

じつは、スマートフォンを巡る特許紛争は、枚挙にいとまがない。2009年にはノキアがアップルを提訴、2010年にはアップルがHTCを提訴、デジタル画像特許の侵害でコダックがアップルを提訴、オラクルがグーグルに対し、Java利用が特許を侵害しているとして提訴するなど、ここ数年のスマートフォン絡みの訴訟合戦は激化しつつある。

サムスンは、4月22日に韓国、日本、ドイツの裁判所において特許侵害しているとしてアップルを反訴した。アメリカ国内ではアップル寄り、ヨーロッパ、アジアではサムスン寄りの意見が多いと言われるが、Android VS iPhoneの代理戦争ともいうべき今回の訴訟から目が離せない。

なにかと訴訟が多いスマートフォン業界。今後もますます増える一方だろう

(岡嶋佑介)

››岡嶋 佑介の記事一覧

岡嶋 佑介

オラオラ系ITライター。パソコン雑誌編集を経て、現在はスマートフォン、ゲー ムなどを中心に、雑誌、Web、ムックなどで幅広く執筆活動を行う。近著に「パ ソコン雑誌編集者が明かす100の仕事術」など。Twitterアカウント:@Kagekiyo666

< トラックバック >
  1. 次はiPod touchに対抗!サムスン『GALAXY S Wi-Fi』を発表。APPLE製品とSAMSUNG製品の比較 | JCNET-MiXX 2011年5月11日 10:52 AM

おすすめサイト