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“魔法使い”と思われた片山被告!!? 「PC遠隔操作」保釈をめぐるドタバタ劇の裏側

一昨年に起きた「PC遠隔操作事件」で威力業務妨害などの罪に問われている片山祐輔被告(31)の保釈をめぐり、ドタバタが繰り広げられている。

今月4日、東京高裁は片山被告の保釈を認める決定を下し、保釈金1千万円が即日収められた。片山被告の記者会見まで予定されていたが、直後に検察側の特別抗告によって保釈手続きがストップ。ぬか喜びになったかと思いきや、検察側のミスが発覚し、特別抗告が却下されるという二転三転の事態が発生している。

本来、特別抗告は高等検察の検事がやるべきだったが、その権限がないはずの東京地裁検事が申し立てていたとのこと。一度は高裁が執行停止を認めたが、今朝になってミスに気付き、検察の申し立てを却下した。検察側はあらためて保釈の執行停止を申し立てたが、高裁は停止の必要はないと判断。片山被告の保釈がやっと実現することになった。

保釈を認めた高裁の三好幹夫裁判長は「被告が検察側証人らに働き掛けて有利な証言をさせるとは考えにくい」「証拠隠滅の恐れは小さい」「弁護人との意思疎通の機会を確保する必要がある」と理由を挙げている。片山被告は逮捕された2013年2月から1年以上も身柄を拘束され、パソコンなどの所持品も全て押収されていることから証拠隠滅の余地はないはずであり、弁護人との十分な打ち合わせすらできない現状に問題があると判断したようだ。

一方、検察側は「釈放すれば巧妙な手法を駆使し、遠隔操作の痕跡を作出するなどの罪証隠滅に及ぶ恐れが極めて大きい」と主張し、保釈を認めようとしなかったが、ついに司法から“ダメ出し”されることになった。

この一連のニュースに対し、ネット上では以下のような意見が上がっている。

「ゆうちゃん、やっと保釈されるのか。おめでとう!」
「検察のしつこさは異常。嫌がらせにしか思えない」
「個人的には片山祐輔被告が真犯人である可能性はあると思ってる。でも、それを立証できないのならば無罪判決が出るべき」
「すでに4人も誤認逮捕してるし、これで無罪だったら警察も検察も最低やな」

それにしても、ここまで頑なに検察側が保釈を認めようとしなかったのはナゼなのか。一部では検察側が「決定的な証拠」をつかんだと報じられており、それが事実なら片山被告の身柄にこだわる必要はないはずだが…。

「昨年末、産経新聞が『片山被告の勤務先のパソコンから名古屋市のパソコンが遠隔操作された痕跡が見つかった』と報じましたが、弁護人が開示された検察側証拠を確認したところ、そのようなものは存在しなかった。大体、犯人が犯行声明メールで関与を認めた13件の事件の中に名古屋の事件は含まれていません。結局、検察側は状況証拠しか手にしておらず、片山被告を有罪にするには決め手に欠ける。ハイジャック防止法違反など数々の罪で起訴していながら、最も肝心な『ウイルス作成罪』での起訴を見送ったことが、それを象徴しています」(週刊誌記者)

決定的な証拠をつかめず、検察側の焦りがあったのは事実だろう。しかし、めったに使われない特別抗告まで駆使して保釈を取り消そうとした検察側の姿勢は、子供じみた嫌がらせのようにすら感じられる。

「当局の取り調べに対し、片山被告は『録音・録画しなければ応じない』と頑なに拒否していましたが、これが検察の逆鱗に触れた。検察のメンツにかけて片山被告を最大限勾留し、『自白に応じなければこうなる』という脅しを掛けているのでしょう。また、ITにうとい一部の検察幹部は『シャバに出せば巧妙な手段で証拠を隠滅・改ざんするかもしれない』と、ただの技術屋だった片山被告を魔法使いか何かと勘違いしているフシもあります」(前同)

いずれにせよ、今回の保釈で片山被告の精神的負担は大きく軽減するだろう。”世紀のえん罪”の可能性も指摘されている今回の事件だが、やっと拘置所の外に出られる片山被告の口から何が語られるのか注目したい。(佐藤勇馬)

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佐藤 勇馬

フリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、WEBや雑誌などでネット、携帯電話、芸能、事件、サブカル、マンガ、宗教問題などに関する記事を執筆している。媒体によっては、PN「ローリングクレイドル」で執筆することも。今年1月に著書『ケータイ廃人』(データハウス)を上梓。 Twitterアカウントは @rollingcradle

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