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「美味しんぼ」の雁屋哲氏 「福島で鼻血が止まらなくなった」と発言し大論争に発展

人気漫画『美味しんぼ』の原作者・雁屋哲さん(72)が「福島に行って鼻血が止まらなくなった」「東北地方の海産物は食べられなくなる」などと発言したことが波紋を広げている。

この発言があったのは、オーストラリア生活情報サイト「日豪プレス」のインタビュー記事。震災発生時、シドニーにいたという雁屋さんは2カ月半後に被災地を取材。自分の目で見た“真実”を『美味しんぼ』の「福島の真実」編にまとめるため、現地の農家を訪ねたり原発敷地内にも入った。

その取材で体験したこととして雁屋さんは以下のように語っている。

「取材から帰って夕食を食べている時に、突然鼻血が出て止まらなくなったんです。なんだこれは、と。今までの人生で鼻血なんて出すことはほとんどなかったので驚きました。その後も夜になると鼻血が出るということが何日か続きました」

さらに雁屋さんは「取材後にすごく疲労感を感じるようになった」といい、取材に同行したスタッフや双葉町の村長も鼻血と倦怠感に悩まされていたと明かしている。雁屋さんによると、福島の子どもたちも「ぼーっとして何もできない」と訴えているという。その上で雁屋さんは「残酷な言い方になるけど、あの周辺は人は住んではいけない所になってしまった」とまで言い切っている。

「福島産を食べて応援」という運動についても「どうかと思う」と疑問を呈した雁屋さんは「仮に市場に出回る食品自体は大丈夫だとしても、土の汚染はすごいですから。農作業中は、土が肌に触れたり、器官から吸い込んでしまったりもします。そういう意味では農作業に携わる人の被ばく量はものすごいものになります」と述べている。

農業よりも漁業への影響が深刻だと語る雁屋さんは、インタビュアーから「東北地方の海産物の多くを今後食べられなくなる可能性も」と振られると「恐らく食べられなくなるでしょうね。どうしようもない、とんでもない被害ですよ。山の幸も川の魚も…」と答えた。

このインタビューは前後篇の構成で、まだ後編は公開されていないものの、すでに十分なインパクトを与えたようだ。ネット上では以下のような賛否両論が巻き起こっている。

「放射能が原因で鼻血が出たなら今も普通に生きてる方が不思議」
「勝手な思い込みだけで風評被害を撒き散らすな」
「たまたま鼻血が出てビビっちゃったんだろうね」
「もう国の『安全』なんて信用できないから一理ある」
「福島に行ったこともない連中が実際に現地に行った人の体験を否定するな」

また、雁屋さんの発言は自身の作品と矛盾する部分があるのではないかとの指摘もある。『美味しんぼ』の福島の真実編では、主人公の山岡士郎が取材で出会ったアイガモ農法の米作り農家から風評被害に苦しんでいることを告白され、セシウムなどが不検出であることを確かめた上で販売促進に協力することを約束するシーンがある。ここで山岡は「こんな美味しくて安全なものを消費者が買わないというのも、福島の真実が伝わっていないからだよ」と語るのだが、果たして雁屋さんの語った「放射能で鼻血が止まらなくなった」「東北の海産物は食べられなくなる」という風評被害を広げかねない言葉は“福島の真実”なのだろうか。同作は放射能や放射性物質に関する知識に誤解があるとの指摘も一部である。

人気漫画の原作者という影響力のある立場だけに、今回の発言はしばらく物議を醸すことになりそうだ。(佐藤勇馬)

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佐藤 勇馬

フリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、WEBや雑誌などでネット、携帯電話、芸能、事件、サブカル、マンガ、宗教問題などに関する記事を執筆している。媒体によっては、PN「ローリングクレイドル」で執筆することも。今年1月に著書『ケータイ廃人』(データハウス)を上梓。 Twitterアカウントは @rollingcradle

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