アンドロイドアプリレビュー
ゆとり世代も注目の“伝説のクソゲー” 「まいにちスペランカー」のマゾすぎる難度が話題に
2013年12月03日
ファミコンゲームの中でも伝説的なタイトルのひとつが「スペランカー」。地底の洞窟に挑む探検家が主人公なのだが、この主人公が「自分の身長程度の高さから落ちて死ぬ」「コウモリの糞に当たって死ぬ」「下り坂で前にジャンプすると死ぬ」といった具合に、“ゲーム史上最弱”と呼ばれるほどの虚弱体質なのだ。
スペランカーの歴史は非常に古く、1983年に米国でAtari 8ビット・コンピュータ向けにリリース。日本では1985年にファミコン版が公開されたが、その虚弱ぶりを伝える動画がネットで話題になり、2009年にはPS3でリメイク版「みんなでスペランカー」が発売された。今回、そのアンドロイドアプリ版「まいにちスペランカー」がリリースされ、“稀代のクソゲー”としての再評価が高まりそうだ。
30年の時を経て、スマホにやってきた「スペランカー」だが、その虚弱体質ぶりは健在。安定の死にっぷりを見せてくれる。ステージはファミコン版の完全移植で、操作は画面に表示されたコントローラのボタンをタップして行う。
このコントローラーの操作がクセ者で、慣れるまでは誤タップも多く、ただでさえ死にやすい主人公がさらに死にやすい仕様となっている。ロープからの飛び移りの際、方向ボタンとジャンプボタンを同時に押す必要があるのだが、これが異常に難しく、最初は落下死を連発させてしまう。
しかし、今回のアプリにはファミコン版には無かったコンティニュー機能もあるので、安心して死にまくれる。主人公は無駄に足だけは速いので、ときには大胆な操作もしてみよう。しかし、この難度でファミコン版にはコンティニューがなかったのだから恐ろしい話だ。
そんな具合に、伝説の虚弱体質ぶりをいかんなく発揮してくれるこのアプリだが、価格のほうは妙に強気な400円。追加ステージはひとつ100円で販売中だ。この追加ステージがまさに鬼の難度。筆者も「エピソード3」をプレイしてみたが、死にも死んだりで30回ほどコンティニューを繰り返してようやくクリアできた。一部のユーザからは、
「ドラクエ1よりもスペランカーをやって、世の中が如何に理不尽かを再認識したい」
といった声もあがるなど、今どきの親切なゲームに慣れた“ゲームゆとり世代”に一石を投じる難度と言えるのが「まいにちスペランカー」。すぐ死ぬくせに何度も未知の洞窟に挑み続ける主人公となり、どんな逆境にも折れない心を鍛えるのもいいかもしれない。(町田大士)

まいにちスペランカー
カテゴリ | アンドロイドアプリレビュー,ゲーム |
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価格 | 400円 |
デベロッパ名 | Tozai Games, Inc. |
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