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ネットでの“愛され度”が低い楽天・三木谷社長 「不当表示問題」のドロ沼化に打つ手無し

東北地方を沸かせたプロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスの日本一に水を差した、楽天の「不当価格表示問題」が波紋を広げ続けている。

日本一決定後、楽天市場で「日本一セール」が開催されたが、ネット上で「物凄い割引率なのに価格が高い」「アマゾンの方が安い」といった声が相次いだ。星野仙一監督の背番号にちなんで77%オフをする店舗が多かったが、シュークリームが通常価格11500円→2600円、スルメイカが通常1万7310円→3980円、大根が通常1万1125円→販売価格2419円、iPhone 4sが通常価格43万3915円→9万5048円などといった異常な元値が散見された。

これに対し、楽天の会長兼社長・三木谷浩史氏は当初「正式な日本一セールは厳正な審査をしていたが、便乗した勝手セールでこのような事態があった」と弁明。実際、不当価格表示の大半は“勝手セール”を行っていた店舗であり、セール開催直前に大幅に「元値」を引き上げ、大幅に割り引いてセールしているかのように見せかけていた。三木谷氏は「あくまで正式参加していない店舗が勝手に暴走しただけだ」と主張したわけだ。

だが、11日の会見では主張が一転。シュークリーム、スルメイカ、大根を扱っていた三店舗に関しては正式参加であり、楽天のチェックを通過してしまったと釈明した。自信満々に「セールに参加していない店舗が勝手にやっただけ。楽天に責任はない」と言ってのけた結果、赤っ恥をかくことになってしまったのだ。

不当表示商品の購入者は118人、売上は合計46万9967円にのぼった。楽天は購入者に対するフォローを発表したが、当初は「該当商品の購入代金相当は楽天スーパーポイントで全額補償」としたため大ブーイングが発生。ネット上では「ポイントじゃなくてカネ返せよ」といった声が噴出した。これを察知した楽天は「スーパーポイントまたは現金で補填」に切り替えたが、対応が後手後手だった印象はぬぐえない。

「楽天は不正表示の店舗名を公表することもなく、ペナルティも1ヶ月の営業停止という軽いものでした。楽天市場は店舗の出店料と売り上げマージンで成り立っているため、消費者よりも店舗を優先するかのような対応をとりがち。それが余計に反発を招いたといえます。今回の騒動は、出店者側をサポートする楽天のECコンサルタントが不当表示をそそのかしたとの情報もありますが、楽天は『高いモラルで仕事をしていると信じている』として調査もロクにしていない。もっとユーザーの側を向いた対応を心掛け、再発防止を徹底する対策を打ち出すべきではないでしょうか」(業界関係者)

この件だけでなく、三木谷氏は市販薬のネット販売に関する薬事法改正問題で「インターネットこそ、安全に薬を販売できる販路である。むしろ対面の方が危ない」と発言したことでも批判された。薬のネット販売に関しては賛否両論があり、三木谷氏は「ネットでの販売が危険という根拠はない」と主張しているが、対面の方が危ないという発言にも果たして根拠はあるのだろうか。結局は既得権益を守りたい薬局や薬剤師と、新たな利権を得たい通販業者の争いでしかなく、このような論争をしていること自体が世間をシラケさせてしまう部分もある。

そもそも三木谷氏はネットユーザーにあまり好まれておらず、楽天のシリーズ優勝、日本一の時もTwitterアカウントへの「おめでとうコメント」は非常に少なかった。過去にソフトバンクホークスが優勝した際には、孫正義社長に祝福コメントが殺到したことを考えると、その“愛され度”の差は歴然だ。年明けにも新たなスーパーセールを予定しているという楽天だが、消費者目線の真摯な「神対応」によって三木谷氏の人気が回復するのか、より嫌われることになってしまうのか、今後の動向に注目したい。(佐藤勇馬)

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佐藤 勇馬

フリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、WEBや雑誌などでネット、携帯電話、芸能、事件、サブカル、マンガ、宗教問題などに関する記事を執筆している。媒体によっては、PN「ローリングクレイドル」で執筆することも。今年1月に著書『ケータイ廃人』(データハウス)を上梓。 Twitterアカウントは @rollingcradle

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