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孫社長が1500億円で買ったゲーム会社 Supercellの「超自由な社風」

10月15日、ソフトバンクとガンホー・オンライン・エンターテイメントはスマホ向けゲーム「Clash of Clans」の開発元・Supercellを約1515億円で買収することを発表した。

今年4月のフォーブスの記事によると「Clash of Clans」は1日に240万ドル(約2億4000万円)の売り上げがあるとも言われ、パズドラ以上に世界的なビッグタイトルだ。それを生み出したSupercellとはいったいどんな会社なのだろうか。

Supercellは2010年に設立されたフィンランドのゲーム会社。この3年間でリリースしたタイトルは村を敵から守りながら発展させていくゲーム「Clash of Clans」と、農場を経営する「Hay Day」のみ。しかし、この2タイトルで昨年は1億ドル、今年は1月~3月の四半期だけで1億7900万ドルもの売り上げを叩き出している。社員数はわずか90名で、5~7人でチームが構成され、ゲームのアイディアの発案から制作までをチーム内で行っている。ゲームが完成すると、まずカナダのApp Storeでリリースし、ヒットしたらグローバル展開していくというシステム。プロジェクトが失敗した場合は、関わったメンバー全員にシャンペンのボトルが贈られるという習慣もある。社員たちは毎日何をするかは基本的に自分で決める。その自由な社風から、創業者兼CEOのIlkka Paananen氏は“世界で最も権力の無いCEO”とまで言われているという。

SupercellはiPadなどのタブレット向けのゲームの開発をメインに掲げている。「Clash of Clans」はスマホでもプレイは可能だが、シミュレーションゲームに加えて、リアルタイムストラテジー、ディフェンスゲームなどのさまざまな要素を含んでおり緻密な戦略性がある。村を作るゲームというのは日本では決して人気のあるジャンルでは無いが、ユーザー同士で力を合わせて戦ったり、クラン(グループ)を結成したりと、ソーシャル性も高く、世界のトップセールスランキングではつねに上位に入っている。

「Clash of Clans」は今年6月の時点で既に「パズドラ」とのコラボを実施していた。今回の買収は、元々アジア進出を狙っていたSupercellと、スプリント買収でコンテンツを強化したいソフトバンク、「パズドラ」で莫大な収益を上げグローバル展開を目指すガンホーの3社の様々な思惑が入り混じった買収劇だったようだ。ソフトバンクのプレスリリースにも「ガンホーとスーパーセルをコンテンツ分野の牽引役として、『モバイルインターネット世界No.1』に向かって邁進していきます」と記載され、ソフトバンクがかなり力を入れていることがうかがえる。

「Angry Birds」を開発したRovio Entertainmentなど、フィンランドのゲーム会社は最近勢いに乗っている。一方、日本のタイトルを見るとガンホーの「パズドラ」でさえ北米では100万ダウンロードを超えるに留まっており世界的な大ヒットとは言い難い。コロプラやエイチームなど、日本でもスマホ向けゲームで急成長している企業が出始めているが、ぜひSupercellに負けないほどのビッグタイトルを生み出してほしいものである。(岡嶋佑介)

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岡嶋 佑介

オラオラ系ITライター。パソコン雑誌編集を経て、現在はスマートフォン、ゲー ムなどを中心に、雑誌、Web、ムックなどで幅広く執筆活動を行う。近著に「パ ソコン雑誌編集者が明かす100の仕事術」など。Twitterアカウント:@Kagekiyo666

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