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児童ポルノの“単純所持”禁止 「誰でも犯罪者にされる」時代がやってくる!!?

自民・公明両党が児童買春・ポルノ禁止法改正案を今国会に提出する方向で調整に入った。その柱として児童ポルノの「単純所持」の禁止・罰則化を盛り込むと報じられ、ネット上で物議を醸している。これは10日付の日経新聞が報じたものであり、記事によると、改正案では個人の趣味で18歳未満の性的な画像や写真などを収集する「単純所持」を禁止し、違反者には1年以下の懲役または100万円以下の罰金を科すという。

同法を巡っては、09年に同じく単純所持禁止の改正案が自公から出されており、11年には民主党が児童ポルノを繰り返し購入することを罰する取得罪の設置を目指したが、いずれも廃案になっている。だが、自民が衆院総選挙で大勝し、夏の参院選でも優勢と見られているだけに、その勢いに乗って今回は改正案が成立する可能性が高いのではないかといわれている。

子どもの人権を踏みにじる児童ポルノが撲滅されるべきなのは当然だ。しかし、児童ポルノの製造や提供だけでなく、ただ持っているだけの「単純所持」まで禁止することに対しては、冤罪の多発や表現の自由の侵害などが危惧されている。

警察の捜査権の拡大に利用されることも大いに懸念されている。元検事という経歴をもつ落合洋司弁護士は単純所持規制に関する講演会で「メールで一方的に児童ポルノ画像が送りつけられたり、たまたま児童ポルノの画像が掲載されたサイトを見てPC内に画像が記録(キャッシュ等)されてしまった場合でも捜査の対象になる怖れがある」と指摘。何をもって「所持」とするのか、また創作物も児童ポルノに含めるのかなどの線引きが難しい。仮に改正された場合、慎重な捜査が求められるが、最近でも「PC遠隔操作ウイルス事件」で誤認逮捕を連発した警察の捜査がどこまで適正に行われるのかも疑問だ。また、ごく普通の市民が警察に怪しまれた途端に「とりあえず児童ポルノ法違反で逮捕」され、本当に立件したい容疑の十分な証拠や根拠をそろえないまま取り調べされる可能性も浮かぶ。

一方、単純所持が禁止になっても普通の生活をしていれば捜査対象になることはないという声もある。しかし、単純所持を禁止しているお隣・韓国では、たった2ヶ月間で数千人が検挙され、検察機能がパンク寸前に陥ったと伝えられており、他人事では済まない可能性がありそうだ。また、現在の日本でも児童ポルノ摘発による“弊害”が報告されており、昨年5月に書かれた個人ブログの記事が注目されている。そのブログによると、早朝に突然自宅に警察が押しかけ、「児童ポルノ禁止法違反の疑い」と書かれた令状を見せられたという。そのまま有無を言わさず家宅捜索されたが、本人には全く覚えがなし。この人物は会社が借りているマンションに住んでおり、建物全体で1個のIPアドレスしかないため、ネット契約している住人全員の部屋に踏み込んだようだ。

PCの中身などを徹底的に調べられたようだが、違法ファイルは見つからず、警察は捜査が終わったという報告もせずに慌ただしく次の部屋に向かったという。この事件では、P2Pソフトで児童ポルノを共有したという容疑で捜査していたようだが、もし単純所持が禁止になれば事件と無関係の人物でも家宅捜索の過程で「たまたま保存していた児童ポルノ画像が見つかり逮捕」というケースも起こりうる。

このように我々の身近に降りかかるかもしれない非常にデリケートな問題をはらんでいる児童ポルノの単純所持規制。慎重な論議を経ずに、自民・安倍政権の勢いに任せて成立させるという事態にだけはならないでほしい。(佐藤勇馬)

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佐藤 勇馬

フリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、WEBや雑誌などでネット、携帯電話、芸能、事件、サブカル、マンガ、宗教問題などに関する記事を執筆している。媒体によっては、PN「ローリングクレイドル」で執筆することも。今年1月に著書『ケータイ廃人』(データハウス)を上梓。 Twitterアカウントは @rollingcradle

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