アンドロイドアプリレビュー

個人開発者による“ノベルゲー”アプリ 「偽りのパトロネージ」の圧倒的クオリティ

個人開発者が制作したアンドロイド向けノベルゲーム「偽りのパトロネージ」が数千DLを突破。平均評価も4.8という圧倒的高評価を得ている。謎が謎を呼ぶ重厚なストーリーに加え、目をつむりたくなる残酷な描写。臨場感あふれるSEやまばたき等をする細かなキャラの作りこみなど、全てにおいてバランスよく仕上がったことが多くの支持を獲得したのだろう。レビューを見てみると、

「なかなかいいどすぐろさで、寝る暇惜しんで楽しみました! 自作も期待しています!」
「話の内容もだけど、グラフィックのクオリティ半端ねぇ\(^_^)/」
「PSPのように瞬きするとは感動です! 内容も、どす黒くて良い」

といった具合に、物語の内容はもちろんのこと、その完成度の高さを賞賛する声があがっている。本アプリは199MBと大容量なので、WiFi環境等でDLすることをオススメする。

主人公・瑛斗(えいと)が公園のブランコで泣く優佳(ゆうか)に声を掛けたことをきっかけに二人は知り合う。その同時期に主人公と同年代の18~19歳の男性が殺される連続殺人事件が発生。この二つの事柄を主軸に、優佳に隠された暗い過去、事件の犯人を追及していくというのがおおまかなストーリーの流れだ。

優佳は一見すると、人懐っこく、主人公の後ろをいつもくっついてくる女のコ。「日常」シーンでは、主人公がちょっと揚げ足をとっただけで本気で怒ったり、褒められると大喜びしたり、喜怒哀楽に富む様子が可愛い。しかし、時折見せるちょっと影のある様子や、フラッシュバックで表れる陰鬱な言葉の数々から、何かしら闇を抱えていることが判る。

次々と起こる連続殺人事件により、主人公や優佳の日常が少しずつ狂い始めて行く。平和だった日々が一転し、ダークで猟奇的なものへ変化していく。物語は加速度的に展開を早め、息つく間もなく衝撃的な結末を迎える。読み終えるとなんとも形容し難いヘビーな気分にさせられた。話の中には様々な伏線が散りばめられ、「俺」から「あたし」へ唐突に人称が変わる箇所があるので、注意深く読み進めよう。

どこでもセーブ可能で、文章のオート送り、BGM・SEのボリューム変更など、基本的なシステムも当然そろっているので、自身の好みに合わせてカスタマイズするといいだろう。

そんな具合に、かなりのボリュームなのに筆者も一気に引き込まれしまったのがアンドロイドアプリ「偽りのパトロネージ」だ。「村八分」や「身売り」など、様々な要素をふんだんに盛り込んだ続編も鋭意制作中とのことで、まだまだ目が離せなさそうだ。気になったらチェックしてみてほしい。(斎藤栄孝)

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