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公式アプリまで投入した「自民党」ネット戦略の巧妙さ FBでは摘発寸前のウラ技も活用

16日の投開票に向けて激戦が展開されている衆院選。駅前では街頭演説が連日繰り広げられ、街では候補者名を連呼する選挙カーが走りまわり、選挙戦の盛り上がりはピークに達している。

最近は旧来の大メディアだけでなく、ネットが候補者を選ぶ際の重要な情報源になっている。先月29日には「ニコニコ生放送」で党首討論会が行われ、自民・安倍晋三総裁がFacebookで頻繁に情報を発信したことも話題になった。自民党は特にネットでの情報発信に力を入れており、政権公約などを閲覧できるアンドロイド向け公式アプリ「自民党」までリリースしている。先日は、日本未来の党が開設したサイト「ネットでプレ総選挙」が大炎上したが、政党間でネット戦略の差が浮き彫りになっているようだ。

有権者にとっては情報が多いに越したことはないが、公示後のネット上での選挙活動は公職選挙法によって禁止という判断がされており、選挙期間中はブログやTwitter、Facebookなどの更新はできない。この決まりによって、最も大事な時期に候補者はネットでメッセージを発信できず、有権者も新鮮な判断材料が得られないという困った状況になっている。

ところが今回の衆院選では、Facebookで頻繁に写真などをポストしているように見える候補者が存在する。香川県1区から出馬した自民党ネットメディア局長の平井卓也氏だ。平井氏のフェイスブックを覗いてみると、選挙公示後にもかかわらず支援者と握手をする写真や街頭演説の模様などが、連日のようにアップされているのが確認できる。

平井氏のケースは公職選挙法違反に当たらないのだろうか。地方からの変革をめざす政治活動家・本山たかはる氏(福岡市)にコメントを求めてみた。

「これは非常に巧妙なやり方ですね。本人のアカウントでアップしなくても、友達が本人にタグ付けすることで、あたかも本人が活発に更新しているように見えます。Facebookの機能を活かした裏ワザといえるでしょう。しかし、Facebookはタグ付けを拒否する機能もあるわけですから、仮にネット選挙が違法という説に立って見れば厳密にはアウトでしょう。しかし『そんな機能があるとは知らなかった』と平井陣営が強弁すれば、警察も文句は言えない。ネットでの選挙活動を規制することは、そもそも不可能であることが証明されたといえます」

Facebookは写真や現在地に自分がタグ付けされると、そのポストが自分のフレンド全員に公開される。平井氏のケースは、その機能を利用した巧みな“更新”だというわけだ。公職選挙法にはネットを規定した条文があるわけではなく、こういった抜け道はいくらでも存在する。これだけネットが身近になった現代において、法律が時代に即していないことは明らかだといえるだろう。ネット選挙解禁を訴える本山たかはる氏は、資金力にモノを言わせた大政党のネット戦略にも批判の矛先を向ける。

「それよりも、自民党がGoogleやFacebookで有償広告を大量に打っていることが問題だと思います。ネット選挙は禁止されているという認識を示しながら、政党の名においてネットでの選挙活動を展開している。これは既成政党による新勢力への弾圧です。衆院選まで残りわずかですが、ネット選挙を実行する候補者が現れることを念願しております」

ネットでの選挙活動が禁止されているにもかかわらず、多額の出稿費が掛かる大手サイトへの政党広告は認められているという現状は、小政党や無所属候補にとって不利といえるだろう。前述の平井氏のように、裏技で“抜け駆け”した候補が有利になるのも考えものだ。早期の法改正により、ネットでも平等な選挙活動が行われるようになることを祈りたい。(佐藤勇馬)

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佐藤 勇馬

フリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、WEBや雑誌などでネット、携帯電話、芸能、事件、サブカル、マンガ、宗教問題などに関する記事を執筆している。媒体によっては、PN「ローリングクレイドル」で執筆することも。今年1月に著書『ケータイ廃人』(データハウス)を上梓。 Twitterアカウントは @rollingcradle

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