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バカすぎる警察が生んだ「冤罪ウイルス」騒動 “Who is”も知らない捜査員が現場にいる

遠隔操作型とみられるウイルスの感染でネットユーザーが誤認逮捕される事件が相次いでいる。今年7月、大阪市のHPに「(同市日本橋の)ヲタロードで大量殺人する」というメールが送られ、アニメ演出家の北村真咲(まさき)さんが9月に起訴された。しかし、北村さんは市のHPを見たことすらなく、一貫して無実を主張。しかし、警察は「IPアドレスという確証がある」と聞く耳を持たず、それどころか「容疑を認めたら罪が軽くなる」と持ちかけていた。

捜査の結果、この事件はウイルス感染した北村さんのPCが何者かに遠隔操作され、犯行予告メールを送信していた可能性が高いことが判明。すでに北村さんは釈放されている。

北村さんによると、7月中旬ごろにノートPCを購入し、無料ソフトを数本ダウンロード。このうちの写真データを読み取るソフトにウイルスが仕込まれていたらしく、直後に問題のメールが送信されたようだ。脅迫メールには北村さんの名前が署名されていたが、名前のフリガナが「しんさく」と間違って書かれていた。このウイルスはPCの中身を盗み見る機能があるが、名前の読み方までは分からなかったようだ。北村さんのPCからは、8月に「爆発物を仕掛けた」というメールが日本航空あてに届いており、これも同様に第三者が関与していると見られている。

また、巨大掲示板「2ちゃんねる」に「伊勢神宮を爆破する」と書き込んだとして、三重県津市の男性が9月に逮捕されたが、この男性のPCも北村さんの事件と同様のウイルスに感染していたことが判明。その後、釈放されている。

さらに、秋篠宮ご夫妻の長男・悠仁さまが通うお茶の水女子大付属幼稚園に「園児を襲撃する」などという脅迫メールを送ったとして福岡市の男性が9月に逮捕された。この男性は取り調べで「就職活動がうまくいかずむしゃくしゃしてやった」と容疑を認めていたが、この件も男性のPCがウイルスに感染していた形跡が発見され、釈放された。

この三つの事件では、無料ソフトに仕込まれた「iesys.exe」というファイルを実行したためにウイルス感染したことが分かっている。このウイルスはアクセス履歴を削除した上で存在自体を自分で消去する機能があり、非常に巧妙な仕組みになっている。ウイルス対策ソフトのスキャンでも痕跡は発見できないというが、3件も連続して“冤罪事件”が起きてしまったことは、警察の信頼を揺さぶる大失態と言えるだろう。

「出会い系サイトの特集記事を掲載したところ、警察から『運営者の連絡先を教えてくれ』という電話が編集部に掛かってきたことがありました。Who is で検索してドメイン所有者を割り出すような、基本的知識すら無い捜査員がいることに驚かされました」(裏モノ雑誌編集者)

これまで警察は、脅迫メール事件はIPアドレスさえ割りだせば解決すると決め込んでいたフシがある。だが、今回のようなウイルスが出回ったことで、捜査の根本から見直さなくてはいけなくなるだろう。先日、違法ダウンロードの刑事罰化が施行されたが、勝手に違法ファイルをダウンロードするようなウイルスが出回れば、新たな冤罪事件が生まれるのは確実だ。海外では、元ハッカーが警察に捜査協力したり、アドバイザーを務めることがあるが、日本でもネット知識の豊富な人材を捜査に起用するなど、早急な対応を求めたい。(佐藤勇馬)

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佐藤 勇馬

フリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、WEBや雑誌などでネット、携帯電話、芸能、事件、サブカル、マンガ、宗教問題などに関する記事を執筆している。媒体によっては、PN「ローリングクレイドル」で執筆することも。今年1月に著書『ケータイ廃人』(データハウス)を上梓。 Twitterアカウントは @rollingcradle

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