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佐々木俊尚氏がブチ切れ!!? 電子書籍サイト「パブー」の手数料変更問題

IT系ジャーナリストの佐々木俊尚氏が、メルマガ発行手数料をめぐって配信業者を強烈に批判している。

佐々木氏は、株式会社ブクログが運営する電子書籍作成・販売プラットフォーム「パブー」で有料メルマガ「佐々木俊尚の未来地図レポート」(月額1000円/月4回発行)の連載を開始したばかり。ところが、パブー側が佐々木氏に当初の倍額となる手数料を提案してきたという。

佐々木氏は自身のTwitterで「パブーはいままで手数料30%だったのが、急に60%を要求してきたのだ」と暴露。その理由として「パブーから『人件費をかけてるんだからたくさん中抜き(中間搾取)するのは仕方ないだろう』みたいな返信メールが来て愕然」「『人力での対応部分が非常に広範囲にわたりますため現段階ではご提示した料率を考えております。』ってバカじゃないだろうか。。」とツイートしている。

「パブー」は今月2日に電子書籍を定期公開・月額課金販売できる「連載機能」をスタートさせ、佐々木氏のメルマガはその目玉コンテンツとして扱われている。メディア向けのプレスリリースでも名前が大々的にフィーチャーされているほどだ。

パブー側の言い分を好意的に解釈すれば、連載機能のシステム管理や宣伝・広告などで人件費がかさみ、従来の手数料30%では割に合わなくなったと考えられる。

だが、佐々木氏は「単にepub(※電子書籍の規格の一つ)に変換してるだけじゃん」「付加価値も何も生んでないくせに人件費をスタート地点にして中抜き料率決めるのってどうなんだろう」「マーケティングの能力もないのに中抜きしか考えてない業者とはもう付き合わないことにしよう……」と痛烈に批判。さらにKindleやAppStoreを例に挙げて「手数料のグローバル水準は30%」とし、「何にもできない、マーケもできないストアで30%は多すぎ。せいぜい5〜6%が妥当だと思う」と持論を展開した。

佐々木氏の怒りのツイートに対して、ネット上では「この実態を打破してほしい」といった好意的な意見が目立ち、「道を開くためにあえて暴れてくれているのでは」といった分析もされている。

さらに佐々木氏は「前に日本経済新聞出版社から、『あなたに渡す電子書籍の印税は、弊社が受け取る利益の10%』とか言ってきて驚愕したことがあった(通常は書籍定価の10%)」とも明かしており、大手であっても予想外の印税率を提示されることがあるようだ。

実際、個人間で決済取引をする「PayPal」は手数料5%台だが、メルマガや電子書籍の販売サイトを通すと手数料が跳ね上がるのは事実である。手数料と引き換えに「サイトの集客力」「マーケティング」「購入手続きが簡単」「クレーム等の処理」などといった付加価値がつくはずで、それは紙媒体の著者と出版社の関係に通じる。しかし、単に著者から受け取った原稿を電子書籍化して流しているだけの業者も存在し、それで高い手数料を取られるのは納得いかないという著者側からの批判も起きている。

手数料の高さの要因としては、電子書籍の普及はまだ始まったばかりで、ビジネスとして長期的に利益を上げる見込みがつかないという事情も大きく関係しているだろう。業者側の苦しい台所事情も理解できなくはないが、著者あっての電子書籍である。電子書籍が本格的に普及し現状のシステムが変わるまでには相当の時間を要するかもしれないが、佐々木氏のようにはっきりと声をあげる著者が出てくることで、状況がプラスの方向に向かうことを祈りたい。(佐藤勇馬)

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佐藤 勇馬

フリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、WEBや雑誌などでネット、携帯電話、芸能、事件、サブカル、マンガ、宗教問題などに関する記事を執筆している。媒体によっては、PN「ローリングクレイドル」で執筆することも。今年1月に著書『ケータイ廃人』(データハウス)を上梓。 Twitterアカウントは @rollingcradle

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