アンドロイド関連ニュース

「目標はAmazon」と唱え出したドコモの迷走ぶり

2012年6月の携帯電話契約数の純増は、NTTドコモが1万1300件、KDDIが12万6500件、ソフトバンクが22万2300件と、相変わらずドコモの1人負けの状況が続いている。「Playstation Vita」の発売から6か月経ち、プリペイドの契約が自動的に切れている分を含んでいるとはいえ、ドコモの苦戦ぶりは明らかだ。

しかし、数字の上ではドコモが置かれている状況は、以前とさほど変わらない。「Xperia X10(SO-01B)」がドコモから発売して認知されてきたころの、2年前と今を比較すると、ソフトバンクは躍進しているが、全体のシェアでみるとそれほど大きくは変化していない。この数字だけを見れば「iPhoneを扱わない」と強気なのもうなずける。

そんな中、今年社長に就任したばかりのNTTドコモの加藤薫社長は、産経新聞社のインタビューにおいて、「dマーケット」で音楽や動画、電子書籍に加え、グループ企業の「らでぃっしゅぼーや」が販売する有機野菜、提携企業のオムロンヘルスケアの健康機器などを販売していくと述べている。スマートフォンで簡単に決済できる仕組みを利用し「Amazonになる」というのが目標とのこと。

ネットユーザーの声を見ると、
「ドコモはどこへ行こうとしてるのか(;´Д`)」
「ハハハ、他社自体が目標じゃ・・無駄な事しないで買収されちゃえば早いよ」
「また斜め上行ってるな。親方日の丸で通販とか本気でうまくいくと思ってるのかな。」
など批判的な意見が目立つ。

商品をどのように販売していくかは明らかにしていないが、いくら決済が簡単だからといっても購入するかどうかは話が別だろう。たしかに、Amazonでも野菜は買えるが、これはあくまで出品者がいてこその話で、この場合Amazonはマーケットの場を提供しているだけに過ぎない。

野菜と聞いて、筆者は、かつてユニクロが野菜を販売して大失敗に終わったことを思い出した。「スーパーカーの野菜をカローラ並みの価格で」というのがスローガンだったが、農産物の安定的な商品供給とコスト・在庫管理がうまくいかずにわずか2年で撤退したのだ。ドコモの場合、子会社化した「らでぃっしゅぼーや」が有機・低農薬野菜の宅配サービスを行うようだが、どのような規模のビジネスになるかも全く未知数だ。

一方で、「初年度の目標は100万件」と派手にブチ上げたNOTTVの契約数も6月にようやく5万件を突破したばかりと、惨憺たる状況だ。ドコモには「VIDEOストア」や「アニメストア」のような良質なサービスもある。キャリアの全てのサービスを否定するわけではないが、これらの事業の失敗のツケが、我々が払う通信料に加算されていると考えると「そんなことはいいから、もっと値下げしろ」という声も、もっともな話である。(岡嶋佑介)

データ参考:電気通信事業者協会(TCA)

››岡嶋 佑介の記事一覧

岡嶋 佑介

オラオラ系ITライター。パソコン雑誌編集を経て、現在はスマートフォン、ゲー ムなどを中心に、雑誌、Web、ムックなどで幅広く執筆活動を行う。近著に「パ ソコン雑誌編集者が明かす100の仕事術」など。Twitterアカウント:@Kagekiyo666

おすすめサイト