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“転載禁止”2chまとめサイトの「必死な生き残り策」

2ちゃんねるの書き込みをコピー&ペーストし、アフィリエイトで利益を得ていた一部の「まとめブログ」が、名指しで転載禁止を言い渡された。

6月4日、2ちゃんねるのトップページに「面倒なことになりそうな会社さんへ」という注意書きのページが加えられ、「第3者に迷惑をかけ謝罪しない人物に2chの著作物を使われることは、不利益が大きいため、下記のURLにおける2chの著作物の利用を禁止します。また、本人及び関係者による類似サイトへの著作物の利用も同様に禁止します」「発言の捏造、転載元が明記されていない著作物の利用に関しても、なんらかの措置をとる可能性があります」という文章が掲載された。

ここには人気まとめブログの「やらおん!」「ハムスター速報」「はちま起稿」「オレ的ゲーム速報@刃」「ニュー速VIPブログ」のURLが記されており、この5サイトが転載禁止措置を受けることになった。措置を決定した2ちゃんねる元管理人・西村博之氏によると「第3者に迷惑をかけた結果に謝罪なり削除なりの対応をしていない場合」「発言を捏造した場合」「明確な悪意が見られた場合」が基準になったという。これらの基準を侵さなければ、今後もまとめブログを容認していく方向のようだ。

近年、まとめブログは企業サイト以上のアクセス数を叩きだす人気となっており、アフィリエイト収入で月に100万円単位の収入を稼ぐサイトもあるといわれる。だが、最近はまとめブログが乱立したせいで競争が激化し、ソース確認が不十分なままデマや真偽不明の情報を掲載して問題が起きるケースが多発していた。転載禁止を通知されたサイトは、どれも1日に数十万以上のアクセス数を誇る人気サイトであり、「転載記事なしでどうするのか」と動向に注目が集まった。

各サイトの対応を見てみると、「ハムスター速報」は、ネットニュースなどのネタを提供して自身のサイトに書き込まれたコメントを集め、それを2ちゃんねるスレッド風に編集するというスタイルに変更。「やらおん!」「オレ的ゲーム速報@刃」は、2ちゃんねるスレッドを基にニュースを掲載し、画像やAA(アスキーアート)による寸劇で楽しませるという方式を始めた。「はちま起稿」もスレッドを基にしたニュースに画像を切り貼りし、急場をしのいでいる。「ニュー速VIPブログ」は『コピペブログから“僕の熱い思いを伝えるブログ”になります』と宣言し、管理人が注目している若手女性声優やゲーム見本市「E3」などについて感想を記している。

転載禁止措置を無視してコピペ記事を続けるサイトもあるのではないかと思われていたが、どのサイトも反省を示した上で素直に警告に従っている。しかし、コピペ記事を廃止すればアクセス数が激減する可能性があり、多額のアフィリエイト収入を得ていた運営者にとってみれば大きな痛手だろう。様々な問題を抱える2ちゃんねるが法的措置をとる可能性は低いといわれ、今回の転載禁止措置も「単なる脅しでは」という声があった。にもかかわらず、全サイトが素直に従ったのはナゼか。

「まとめブログは驚くほどの収益を稼ぎ出せるため、個人だけでなく組織として運営されているサイトもある。しかし、今回禁止措置を受けたサイトは、どれも個人かごく少人数で運営しているサイト。万が一でも、訴訟問題になったら金銭的にも時間的にもダメージが大きすぎる」(事情通)

今回の禁止措置に関しては、「逮捕の可能性が浮上した西村氏と警察の間で取り引きがあったのでは」「反社会性を追求された2ちゃんのスケープゴートにまとめブログが利用された」などといった憶測も飛び交っている。いずれにせよ、「アクセス数さえ稼げれば何でもアリ」「間違った情報を載せても記事を消せばいい」といったスタイルだったまとめブログが、変化を迫られていることは間違いないだろう。(佐藤勇馬)

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佐藤 勇馬

フリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、WEBや雑誌などでネット、携帯電話、芸能、事件、サブカル、マンガ、宗教問題などに関する記事を執筆している。媒体によっては、PN「ローリングクレイドル」で執筆することも。今年1月に著書『ケータイ廃人』(データハウス)を上梓。 Twitterアカウントは @rollingcradle

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