アンドロイド関連ニュース

“野次馬でもいいから被災地に来て欲しい” 「水曜どうでしょう」が発信した現地の声が話題に

大泉洋らが出演する人気旅バラエティー『水曜どうでしょう』(HTB制作)の公式サイトにて、チーフディレクターの藤村忠寿氏が紹介した「被災地の生の声」がネット上で話題となっている。

カメラ担当ディレクターの嬉野雅道氏と共にイベント出演もこなす藤村氏は、東日本大震災の津波で大きな被害を受けた宮城県女川町の男性から、復興イベントに出演してほしいとのオファーを受けた。
津波に襲われた女川で高台に避難した人々が不安に駆られる中、この男性は皆の前で『水曜どうでしょう』での藤村氏の名セリフ「ここをキャンプ地とする!」を発し、場を和ませたそうだ。

男性は藤村氏らに、以下のようにイベントの意味を語ったという。

「もう、野次馬でも物見遊山でも構わないから、今は、とにかくたくさんの人に女川に来てほしいんです。両親を亡くした女子高生の子は、これまで取材が来るたびに逃げていました。でも今は、自分から『取材を受けます』と言っています。ぼくも、テレビだろうが雑誌だろうが、それがどういうふうに扱われようと、取材を受けていこうと思います。だって、一番怖いのは、女川を忘れられてしまうことですから。忘れられて、誰も来なくなったら、復興なんかできませんから」

実際に被害を受けていなければ、被災者の気持ちを理解することはできず、ボランティアなどの目的がなければ被災地に足を運ぶことも『不謹慎』とも感じられる。軽々しく被災地に行くべきではないというムードが我々の間に漂っているのが現実だ。

だが、「被災地を忘れてほしくない」「誰も来なくなったら復興はできない」という被災地の生の声を受け、藤村氏と嬉野氏は18日に開催される「女川町商店街復幸祭」への出演を決断した。

この感動的なエピソードに対し、ネット上では、

「不覚にも泣いた」
「水曜どうでしょうのパワーすげえ!」
「テレビには、まだまだ出来ることがある」

などといった反応が書き込まれている。

また、宮城県気仙沼市出身のマジシャン・マギー審司は、被災地への応援メッセージや被災地の生の声を集める特別仕様車「耳カー」の出発式において「(被災地に)行くたびに違った声が聞こえます。最初は水や食料、ライフラインを求める声でしたが、今は観光や遊びに来てほしいと言われます」と語っている。やはり、これから被災地が復興するために必要なのは「外から人が来ること」なのだろう。

震災から数カ月たった頃は「がれきを持ってピースサインで記念写真を撮る中高年の観光客がいた」「立ち入り禁止の被災現場に入って写真を撮る観光客がいた」などといった眉をひそめたくなる野次馬もいたようだが、最近は「自分の子どもに震災の悲劇を伝えたい」「被災地の現状を目に焼き付けたい」という信念を持った観光客が増えているという。

それほどの大仰な信念を持たずとも、単に被災地を見てみたいという動機でも、千年に一度の大災害を経験した土地を訪れれば確実に得るものはあるだろう。それが復興の役に立つのであれば、時間に余裕ができたら気軽に被災地に行ってみるのも、立派な支援活動といえるのではないだろうか。藤村氏が紹介した被災地の生の声は、被災地が本当の意味で復興するために必要な支援の形を考えさせられるエピソードだったといえる。(佐藤勇馬)

画像引用元:「水曜どうでしょう」公式サイト http://www.htb.co.jp/suidou/

››佐藤 勇馬の記事一覧

佐藤 勇馬

フリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、WEBや雑誌などでネット、携帯電話、芸能、事件、サブカル、マンガ、宗教問題などに関する記事を執筆している。媒体によっては、PN「ローリングクレイドル」で執筆することも。今年1月に著書『ケータイ廃人』(データハウス)を上梓。 Twitterアカウントは @rollingcradle

おすすめサイト