アンドロイド関連ニュース

スクエニのスマホ戦略「SQUARE ENIX MARKET」は成功するか!!?

スクウェア・エニックスが提供するAndroid向けのポータルサイト「SQUARE ENIX MARKET」が1月23日からドコモからでも使えるようになった。すでにauの端末で利用可能なので、これで2キャリアに向けて提供することになる。提供しているゲームは1月28日現在現在6本で、『ファイナルファンタジー』、『クロノ・トリガー』、『いただきストリート』などの有名タイトルもある。価格は売り切りのものが800円~1,200円と、アプリとしては割高だが、数千円もするパッケージ版と比較すると安いと言えるだろう。

だが、ゲームの配信手順はいささか難アリだ。筆者は実際に『ドラゴンクエストモンスターズ WANTED!』をプレイしようと試みたが、アプリをダウンロード→空メールを送って会員登録→携帯キャリアのIDでログイン→利用権の購入(spモード決済)と、このような手順を飛んでようやくゲームをプレイすることができる。もちろん、2回目以降はもっと手軽にプレイできるが、初回のハードルがどうしても高く感じる。また、アプリのダウンロードがAndroidマーケット経由ではないため、仮にアップデートがあっても端末ではアナウンスされず、わざわざホームページまで確認しないといけないことになる。

いったい、なぜAndroidマーケットではなく独自のマーケット形式にしたのであろうか。まず1つ考えられるのはAndroidマーケットでGoogleに対して支払わなくてはならない30%のロイヤリティを抑えられること。spモード決済や、auかんたん決済の場合キャリアに支払う手数料は10数パーセントにとどまり、Googleに比較するとかなり安い。

もう1つはAndroidマーケットの評価の批判に晒されなくて済む点だ。iPhone版の『クロノ・トリガー』はAppStoreで公開されており、こちらは幸い高い評価だが、AndroidにせよiPhoneにせよ、公式マーケットで低評価が付いてしまうと、容易には覆せないのが現状だ。的外れな批判で評価欄が炎上しているケースも少なくない。

最後に、海賊版への対策も考えられる。認証しないとゲームが開始できない現在の形式であれば、中国のアプリマーケットで勝手に配信されることもないだろう。もっともそれもいつまで持つのかはわからないのだが。

ただ、数多くあるほかのスマホのゲームと戦うには少々厳しいように感じる。先述の『ドラゴンクエストモンスターズ WANTED!』は、グラフィックこそ強化されているものの、フィーチャーフォン版と同じ内容で月額300円+アイテム課金制。同じアイテム課金のゲームが、基本料金無料のモバゲーやGREEに溢れている以上、この価格で戦うのは少々厳しいのではと思える。

『FF XIV』の不調に続き、2011年はヒット作が出ていないなど苦しいように見えるスクウェア・エニックス。しかし、4~9月期の連結純利益は37億円(前年同期比2.1倍)と堅調だ。これを支えているのが、スマートフォン向けコンテンツの課金収入だという。ゲーム業界は依然低迷したままだが「SQUARE ENIX MARKET」が新たな生き残り戦略となるか、要注目である。(岡嶋佑介)

画像引用元:SQUARE ENIX MARKET
ドコモ:「dメニュー」→「メニューリスト」→「ゲーム」→「ゲームパック」→「SQUARE ENIX MARKET」
au:[au one]→[メニューリスト]→[ゲーム]→[総合]→[SQUARE ENIX MARKET]

››岡嶋 佑介の記事一覧

岡嶋 佑介

オラオラ系ITライター。パソコン雑誌編集を経て、現在はスマートフォン、ゲー ムなどを中心に、雑誌、Web、ムックなどで幅広く執筆活動を行う。近著に「パ ソコン雑誌編集者が明かす100の仕事術」など。Twitterアカウント:@Kagekiyo666

おすすめサイト