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テレビでは当たり前の「ステマ」 なぜネットでは非難される!!?

ネット上で大きな話題となっている「ステマ問題」。ステマとは、「消費者に宣伝と気づかれない形で広報活動を行う=ステルスマーケティング」の略語であり、平たく言えば「サクラ」のこと。問題の発端は、飲食店の人気ランキングサイト「食ベログ」にて、飲食店から依頼を受けた専門業者が、一般利用者を装った“やらせ投稿”によって特定の店に有利な投稿を繰り返してランキングを不正操作したことだった。

また、質問掲示板「ヤフー知恵袋」でも羽田空港内で営業する飲食店が、投稿請負業を名乗る業者に“やらせ投稿”を依頼したことが発覚。さらに、人気サイト「BLOGOS」では、「ステマはスマートフォン販売にもあるわけで」と題された記事で、スマートフォンの営業代行業者が口コミサイトなどでスマテ行為を行っていると書かれている。

さらに、2ちゃんねるのスレッドを転載している有名ゲーム系ブログが、あるゲーム関連会社から報酬を受け取って、他のゲームメーカーの批判記事を書いていたことも発覚し、管理人が引退宣言をする事態になった。

こういった行為は、事実と著しく異なる情報で消費者に誤解を与えると判断されれば「景品表示法」に触れる。しかし、店の印象や料理の味は個人によって感想が違うのだから、何をもって「事実と異なる」とするかの判断は難しく、法律で取り締まることは事実上不可能だ。

メディアを通さない消費者の生の声を参考にできることが、ネットの大きな長所の一つであった。だが、ステマの横行が明らかになったことによって、ネット情報の中立性がまやかしであったことが明確になったといえるだろう。

しかし、ここでふと疑問に思う。ステマはそんなに非難されるべき行為なのだろうか。

ステマのような行為はネットに限った話ではなく、テレビや雑誌などでも特定の商品を強引にプッシュすることは当たり前のようにある。その背景に、企業からの報酬が絡んでいることも珍しくない。「消費者の声」として、明らかに仕込みの出演者が商品の良さをPRするようなことも少なくない。
そもそも、ネットの口コミサイトにしても、酷評されていた店に実際に行ったら味も雰囲気も良かったという経験をした人は多い。誰でも投稿できるために、私怨や思い込みによる批判投稿もあふれているのだから、元々信憑性などなかったともいえる。

ステマ騒動の根幹には、知らず知らずに誰かの金儲けに利用されることを嫌う「嫌儲」という意識が存在する。だが、正当な理由のない「嫌儲」は、さまざまなビジネスに利用され始めたネットの成熟を妨げる危険性がある。無料であることや営利的な目的がないことを尊んでいる限り、日本のネットは子供のままで大人になれないだろう。情報の信憑性に関していえば「マスコミはウソばかり」といわれる以上に、ネット上にはウソがあふれているし、それを止めることはできない。

今回のステマ騒動は、日本のネットが成熟するうえで避けて通れない「儲けることの肯定」と、ユーザーに求められる「ネットリテラシー」の問題を問いかけているのではないだろうか。(佐藤勇馬)

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佐藤 勇馬

フリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、WEBや雑誌などでネット、携帯電話、芸能、事件、サブカル、マンガ、宗教問題などに関する記事を執筆している。媒体によっては、PN「ローリングクレイドル」で執筆することも。今年1月に著書『ケータイ廃人』(データハウス)を上梓。 Twitterアカウントは @rollingcradle

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