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スマホは盗撮ツールと化した!!? 無音カメラアプリの悪用が急増

先日、夕刊紙に「ここまで進化・ハイテク化 スマホ盗撮手口」と題した記事が掲載され、同記事で専門家が「最近は流行のスマートフォンを使った手口が多い」と分析している。以前からカメラ付き携帯による盗撮は続発していたが、スマホにはシャッター音を消すことができるアプリが数多く存在するため、盗撮に利用されやすいという。

実際、ここ数カ月だけでも警察学校の男性巡査(23)、NTTドコモ社員(35)らが、スマホで女性のスカートの中を盗撮したとして逮捕されている。また、大学生らが電車内で中年男性や高齢者を無断撮影し、Twitterに「100億%のヅラ発見@東西線」「歯がありません」というコメントと共に写真をアップして批判された騒動があったが、彼らもスマホの無音カメラアプリを利用していたようだ。

ガラケーしかなかった時代は、全キャリアでカメラ撮影時に強制的にシャッター音が鳴る仕様になっていた。しかし、本格的なスマホ時代が到来し、いつの間にか無音で撮影できるカメラアプリが急増し、無音撮影は珍しいことではなくなった。

ガラケーの強制シャッター音は何だったのか。そして、なぜスマホで無音カメラが許されているのだろうか。

「ガラケーは基本的に標準装備のカメラしか使いませんが、無音撮影を可能にして盗撮被害が出れば、通信キャリア会社は『盗撮を助長している』と責任を問われかねません。そのため、盗撮防止として強制的にシャッター音が鳴るようにしていました。一方、スマホは基本的に通信キャリアの統制が効かない、外部開発者が開発したアプリをインストールできる仕組みです。無音撮影ができるカメラアプリで盗撮被害が出たとしても、ケータイ会社は直接の責任を問われずに済む。そのため、スマホに標準装備のカメラは依然として強制シャッター音ですが、無音カメラアプリについてはガラケーのように神経質になる必要がないのです」(ケータイ業界関係者)

iPhoneのカメラアプリで有名な「静音シャッターカメラ」や「微音カメラ」は、完全に音がしないわけではなく、静かな場所でごく小さな音で撮影するということを目的としている。アップルの審査もクリアしているが、前述の大学生の中にはiPhoneのカメラアプリで盗撮したことを告白している者がいた。実際、これらのアプリでも最小の音にすれば、ほぼ相手に気付かれることは無い。

一方、アンドロイドでは、人気の「ウバ 無音 カメラ」エンジェルカメラをはじめ、完全に無音のアプリが次々と生まれており、iPhone以上に“悪用厳禁アプリ”が増えている。

このままでは、スマホが“盗撮ツール”の烙印を押されることにもなりかねないが…。

「仮にスマホの無音カメラを規制したとしても、近年はデジカメやビデオカメラが小型化し、ケータイ以外でも目立たずに無音で撮影できるツールは山ほどあります。秋葉原などに行けば、ペン型のカメラや靴に仕込むタイプのカメラなど、本格的な盗撮ツールが簡単に手に入る。問題の本質は道具ではなく、使う人間の悪意ですから、スマホをヤリ玉に上げてもあまり意味がないでしょう。レストランなど音が出せない場所や、赤ちゃんやペットの寝顔を撮るため、無音カメラアプリを使いたいという需要もあります。それに、海外ではマナーモードにするだけでカメラが無音になる設定が当たり前ですから、ケータイのシャッター音の有無に過剰に気を配る方がおかしいのかもしれません。SIMロックフリーによって国内・海外の製品にとらわれずに利用することもできますし、日本だけシャッター音を強制するという考え方がナンセンスになるのでは」(前同)

結局は利用者の心がけ次第。とはいえ、スマホによる盗撮被害が頻発すれば、何らかの規制が実施される可能性もある。スマホの便利さを失わないためにも、これ以上、無音カメラアプリで盗撮する愚か者が出ないことを祈りたい。(佐藤勇馬)

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佐藤 勇馬

フリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、WEBや雑誌などでネット、携帯電話、芸能、事件、サブカル、マンガ、宗教問題などに関する記事を執筆している。媒体によっては、PN「ローリングクレイドル」で執筆することも。今年1月に著書『ケータイ廃人』(データハウス)を上梓。 Twitterアカウントは @rollingcradle

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