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社員のTwitter発言を監視する「つぶやきデスク」に賛否両論!!?
2011年11月02日
企業向けのTwitterクライアント「つぶやきデスク」に、社員のツイートを監視するための機能「モニター専用リスト」が追加された。「つぶやきデスク」は、複数人での運営などができる企業向けクライアントソフト。今回追加された「モニター専用リスト」は、リストに登録した社員アカウントで不適切な発言があった場合に通知などをしてくれるもの。
近年、広報やユーザーとのコミュニケーションの観点から、社員にTwitterを利用させる企業が増えている。しかし、不用意な発言のために炎上騒ぎになることが多々あり、秘密漏えいや不適切発言によって大問題に発展するケースもある。
昨年12月には都内レストランのウエイターが
「今日勝間和代が来た。でも完全に浮いてた。軽く挙動不審だったしね。やっぱり大嫌いな有名人TOP3に入るわ」
と発言し、勝間氏本人から抗議を受けたことで支配人が謝罪する事態に。また、携帯電話メーカーの技術者が、
「任天堂はすごいと思うが(敵だから嫌いだが)、この岩田って社長は何もわかってねーなー。 ブーメラン投げ過ぎ。技術の何もわかってねーなー」
と競合会社のトップを非難し、2ちゃんねるを中心に炎上。また、2009年の民主党が衆院選で勝利した政権交代時には、産経新聞社会部の公式アカウントが
「産経新聞が初めての下野なう」
「でも、民主党さんの思うとおりにはさせないぜ」
と、自民党寄りととられかねない発言をツイート。報道の中立性を疑われるような発言として批判が殺到し、同社社会部が公式に謝罪するに至った。「つぶやきデスク」のリスト機能は、このような不測の事態に迅速に対応するための機能となっており、Twitterを活用している企業にとってはリスクマネジメントの一環として興味深いサービスといえる。しかし、ネット上では
「こんなんで監視されたら会社やめるわ」
「複垢とれば終わる話だし」
などといった意見もあがっている。
確かに、ネットでの発言まで会社に監視されるのは気持ちのいいものではない。しかし、社員を名乗ってTwitterを利用している以上、個人の発言であっても企業の信頼に影響を与える可能性もある。流行に乗ってリスクの大きさを自覚できないままネット活用に乗り出し、苦い思いをした企業や社員は少なくない。
「ネットは実名であるべき」「匿名でもいいじゃないか」といった実名・匿名論争は昔からあるが、ネットでの発言が現実社会にも大きく影響するようになった昨今、組織に所属している実名利用者は、上司に監視されることを受け入れなければいけないのかもしれない。今後のネット社会では、実名の場合は不用意な発言を避け、自由に発言したい時は匿名アカウントにするという人格の使い分けが、ネットユーザーの間で進んでいくのかもしれない。(佐藤勇馬)
画像引用元:つぶやきデスク 公式サイト

つぶやきデスク
価格 | 無料 |
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デベロッパ名 | Ayudante, Inc. |
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佐藤 勇馬
フリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、WEBや雑誌などでネット、携帯電話、芸能、事件、サブカル、マンガ、宗教問題などに関する記事を執筆している。媒体によっては、PN「ローリングクレイドル」で執筆することも。今年1月に著書『ケータイ廃人』(データハウス)を上梓。 Twitterアカウントは @rollingcradle