アンドロイドアプリレビュー

ドイツから登場した福島支援「放射能カウンター」アプリ開発者にインタビュー!!!

被災地福島や高濃度汚染された地域を中心に、個人使用を目的としたガイガーカウンターの需要が高まっている。震災直後は5〜10万円前後のロシア、中国製が売れ筋だったが、現在は日本企業も参戦し、4000円のカード式線量計から2万円前後の簡易なものまで、この秋には多くの機種が店頭に並ぶことになるだろう。

そして、ここに来て遂にわずか360円の低価格で放射能を測れる画期的ガイガーカウンターアプリがリリースされた。

このAndoroidアプリ「放射能カウンター」を使用すれば、スマートフォンが本格的な線量計になるという。にわかには信じがたい話だが、外付けハードウェアなどは一切無しに、スマホひとつで放射線量を測れるようになるというのだ。

放射能関連アプリといえば当サイトでは「SafeAreaChecker」 、「風@福島原発」、「ガイガーカウンター」などをとりあげたが、それらはいずれも公的機関や個人によって測定された線量をアプリで表示させるもの。アンドロイド端末自体を線量計として動作させるアプリというのが、もし実現したのであれば画期的だ。

「放射能カウンター」を開発したのはドイツ・ミュンヘンの企業「Multimedia Studio」。エックスドロイドではこの企業にコンタクトを取り、アプリ開発の動機からその後の展開、そして汚染地域ヘ向けての彼らの想いを訊いた。

−−−このアプリを開発しようと思った動機は? 1986年のチェルノブイリ事故との関連はあるのですか?
福島原発事故は我々ドイツ国民にとっても他人事ではありません。チェルノブイリ事故の余波は今もなお続いています。特にマッシュルームなどは未だに高い放射線量を記録していて食べることができません。被害地域の方にとって最も気になるのは放射線量だと思いますが、一般人にとってガイガーカウンターはやはり高価なものです。同じ放射能汚染に苦しんだ過去を持つ国民として、このようなアプリを提供するのは意義あることだと思い開発に着手しました。

−−−ドイツでもガイガーカウンターは高価なものなのでしょうか?
性能の良いガイガーカウンターは600ユーロぐらいしますし、eBayなどはさらに高値で売られています。安価なモデルは200ユーロ程度で買えますが、ほとんどまともな数値がとれません。さらにガイガーカウンターは現在品薄状態が続いていて、BFS(ドイツ政府の放射能測定機関)ですら故障した測定器の交換部品(ガイガーミュラー管)の入手に手間取っているくらいです。

−−−どういう仕組みで作動するアプリなのですか? 日本で発売されている端末でも作動しますか?
カメラのCMOSセンサーを用いて空気中のフォトン(光のエネルギー)を検知し、放射線量を測定します。データの計測にはミュンヘンにある政府機関Helmholtz研究所の協力を仰ぎ、確認をとっています。現在アンドロイドマーケットの購入履歴をチェックし、すべての端末でこのアプリが適切に作動するかを確認している段階です。アンドロイドは多様な機種が発売されているため、その全ての端末で動作環境を確認するのは非常に骨の折れる作業です。しかし今後ユーザーのみなさんや端末メーカーからの情報提供により、精度を高めていきたいと考えています。またCMOSセンサーを用いた測定では、低レベルの放射線の探知はなかなか難しいのが実情ですが、本当に危険な放射線レベルの地域では十分な能力を発揮するものと確信しています。

−−−空気中の放射線量を測る以外にこのアプリの用途はありますか?
食物の放射線値の測定についてもこのアプリは有効です。我々は今回、ドイツ産のマッシュルームから2マイクロシーベルト/hの値が出ていることをこのアプリで検知しましたが、このような数値の食物を食べるのは適切ではないでしょう。将来的にはこのアプリを使用してグローバルにデータを集めていき、地図上で表示したいと思います。

−−−このアプリの最終的な目標はどこですか? また収益などは考えていますか?
検証に使用するために購入したアンドロイド端末の費用ぐらいは賄えればと考えています。ただ、福島原発事故で苦しむ人々に貢献したいというのが第一の目的ですので、日本のアンドロイドマーケットでは他の地域よりも30%安い価格で提供しています。

−−−福島の事故に関してはドイツではどういった報道がされているのですか?
先日ドイツのテレビ局ZDFで放送された番組では、福島から100キロ以上も離れていながら地上付近で100マイクロシイーベルト/hの数値を記録する環境で暮らしている農家の話を見ました。そのような高い放射線値の場所で暮らすことは非常に危険であり、人々はその危険性について自覚すべきだと思います。

インタビューにもあるように、このアプリはまだ発展途上にあるようだ。使用にあたっては端末のカメラレンズを黒い紙などで完全に遮光する必要があるほか、端末ごとに細かな設定を行う必要があり、実際に使いこなすにはまだまだハードルが高そうだ。

しかし、はるかヨーロッパの地からこのようなアプリが日本に向けて発信されたという事実は、大変に意義あることではないだろうか。リンク先の動画を見ても、かなり本格的な設備を使って実験されていることがわかる。おそらくそう遠くない将来、このアプリはさらに完成度を増して発表されるに違いない。エックスドロイドではこれからもこのアプリ「放射能カウンター」の進化を見守っていきたい。(佐々原聡)

■YouTube動画 RadioactivityCounter App for mobiles http://www.youtube.com/watch?v=qJcOq5sLxPo&feature=player_embedded

■参考リンク:MultiMediaStudio社のサイト

http://www.hotray-info.de/html/radioactivity.html

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放射能カウンター

カテゴリ アンドロイドアプリレビュー,健康/生活
価格 ¥364
デベロッパ名 Rolf-Dieter Klein

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