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同性愛コミュニティが生んだ反逆の歌姫 レディー・ガガ

東日本大震災と原発事故の影響で海外アーティストの来日キャンセルが相次ぐ中、日本びいきで知られる米国の歌姫レディー・ガガ(25)が日本のライブやテレビに出演し、その歌声と奇抜なファッションで日本中を沸かせた。

11日には、ガガが出演した『徹子の部屋』(テレビ朝日系)と『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)が放送された。特に『徹子の部屋』は、”芸人殺し””ボケ封じの鬼”と恐れられる黒柳徹子(77)とガガの「モンスター対決」「頂上決戦」として注目を集め、Twitterやネット掲示板は実況中継するユーザーたちの書き込みで埋め尽くされた。

日本では近年まれに見るフィーバーぶりとなったが、ここまで老若男女に顔と名前を知られている海外アーティストとなると、マイケル・ジャクソン以来のスターと言っても過言ではないだろう。ガガの魅力といえば、ライブパフォーマンと奇抜なファッションが挙げられるが、日ごろの奇行も注目の的だ。以下に、世界的に話題となったガガ伝説を幾つか挙げてみよう

・ライブに本物の死体解剖標本を登場させようとした
・一日に歩く歩数や時間を決めており、それをオーバーするとスタッフに抱きかかえてもらって移動していた
・目の周りに赤いペイントをしてエリザベス女王に謁見
・妹の高校の卒業式に奇抜なファッションで出席し、大ヒンシュクを買った
・大ファンのヤンキースが敗戦した際、クラブハウスに下着姿で乱入した

日ごろの奇行もマイケル・ジャクソンに勝るとも劣らないガガだが、いかにして彼女はオリジナルの世界観を築き、世界的な人気を獲得していったのか。

裕福な実業家の家に生まれたガガは、セレブのヒルトン姉妹も在籍していたお嬢様学校に通うほどの箱入り娘だった。だが、中学時代は陰湿なイジメを受けるなど、学校での生活は決して彼女にとって良い思い出ではなかったようだ。19歳の時にレコード会社と契約を結んだのを機に家から独立したガガは、箱入り娘から脱皮し、ストリッパーとして生計を立てるようになった。

この当時、LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)のコミュニティーと出会ったことが転換点となり、ガガは同性愛者からの絶大な支持を土台にスターへの階段を駆け上がることになる。彼女の独特の美的センスは、同性愛者のセンスから影響を受けているという指摘は多い。また、ガガは同性愛者の権利向上のための活動をしているが、雑誌のインタビューで自身もバイセクシャル(両性愛者)であることを告白している。

ストリップにしても同性愛にしても、本来は彼女が生まれ育った厳格なキリスト教圏の価値観とは相容れないもの。だが、窮屈な家庭生活や救いのない学校生活を強いられてきたからこそ、周囲に理解されない苦しみが同性愛者たちの苦しみと重なり、キリスト教的な世界と真逆の世界観を築いていくことになったといえるだろう。
実際、キリスト教の厳格さに対するガガの反発心は強く、2010年に発売されたゲイをテーマにしたシングル「Alejandro」のPVでは、修道女の格好をしたガガが十字架のネックレスを丸呑みにするシーンがあり、一部のキリスト教団体から抗議を受けた。

近年のアメリカンコミックやハリウッド映画では、従来のヒーロー像とは異なり単純な善悪では割り切れない「アンチヒーロー」がもてはやされている。アメコミから抜け出てきたようなファッションで古い価値観をブチ壊していくガガは、現在のアメリカの”リアルアンチヒーロー”といえるのかもしれない。(佐藤勇馬)

画像出典:Wikipedia

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佐藤 勇馬

フリーライター。個人ニュースサイト運営中の2004年ごろに商業誌にライターとしてスカウトされて以来、WEBや雑誌などでネット、携帯電話、芸能、事件、サブカル、マンガ、宗教問題などに関する記事を執筆している。媒体によっては、PN「ローリングクレイドル」で執筆することも。今年1月に著書『ケータイ廃人』(データハウス)を上梓。 Twitterアカウントは @rollingcradle

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