アンドロイドアプリレビュー

奇想漫画家・駕籠真太郎の「老人介護マンガ」がAndroidで発売!!!

世界初のデジタル漫画雑誌として知られる「コミックラウド」(ブックラウド)に連載中の奇想漫画家・駕籠真太郎のコミック『ディメンシャ21』が電子書籍化され、AndroidとKindle向けに発売された。

代表作「駅前花嫁」が”今世紀最狂の奇劇漫画”と評される駕籠氏の作品世界は「スプラッタ」や「エロ」といったテーマを、シュールかつユーモラスに描くことに定評がある。今作のテーマは「介護」となっており、新人ホームヘルパー・酒井ゆきえがワケありの家庭を担当するストーリー。ヘルパーが次々と怪死する家、姥捨て山のように老人が増える家、超能力を持った老婆の家…と、ヤバイ家庭が次々と登場する。

普通ならホラーになってしまうような設定だが、これをドタバタの喜劇に仕立てあげてしまうのが駕籠真太郎の真骨頂。高い画力とストーリー構成力を持ちながら、あえて「シュールさ」と「バカバカしさ」に全力投球する彼の魅力を十分に味わえる作品だ。

また、大相撲の横綱が角界を舞台にした怪事件に挑む「探偵スモーキング」、シュールな1コママンガを集めた「印度で乱数」、この単行本でしか読めない著者インタビューも同時収録されている。

駕籠氏にインタビューを敢行し、作品や電子出版についての考えを聞いた。

--作品のテーマを「介護」にした理由をお聞かせください。

シリーズ連載なので、なるべく自分がやったことのないテーマを探しました。老人介護をメインにするというのはやったことがないので、面白いかなと。あと、本来まじめになりがちなテーマなので、あえてシュールでブラックでバカバカしい内容にしてみました。

--今作は珍しくエロ・グロ描写がほとんどない作品ですが、電子書籍と紙媒体の倫理基準に違いはあるのでしょうか?

ディメンシャ21』と、それを連載している電子雑誌「コミックラウド」は全世界が販売対象であり、しかもアダルトではないということで、エログロ自体が禁止されてます。大元の販売者がアメリカのアマゾンなので、ここの規定をクリアできないと販売が不可能となってしまうのです。国内における電子出版事情は、あまり詳しくないのではっきりしたことは言えません。

--都条例改正による表現規制などで紙媒体を窮屈に感じる作家も増えているようですが、今後、電子媒体への作家の進出が進むと思いますか?

正直どうなるか分かりませんが、「やりたいことがやれる」「ちゃんと金になる」のが紙媒体であれば作家は紙に残るし、それが電子媒体であれば電子に流れるでしょう。ただし、「やりたいことがやれる」「金になる」媒体になるかどうかは、出版社や電子書籍を扱う会社次第であり、さらにはそれを読む読者がどちらを選ぶか次第になるかと思います。

 

電子媒体は都条例の規制対象外ではあるが、ネットには販売者の独自の倫理基準があり、決して自由にできるわけではない。特に絶大なシェアを誇るアマゾンが厳しい倫理基準を設けてしまえば、紙媒体よりも窮屈になりかねない。実際、今年5月に米アマゾンが「Kindle Store」で販売されている日本製ボーイズラブコミックの一部を削除したことがあったが、具体的な削除理由は明かされず、販売者のさじ加減ひとつで販売規制できる状況は法規制よりも厄介ともいえる。

エロもグロも内包しながら成長してきたマンガの新天地として期待されている電子出版が、マンガの可能性を育てる場となるかどうかは、今後の販売者や読者、そして駕籠氏のようにエロ・グロをユーモアに昇華できる作家の動向に懸かっているのかもしれない。(佐藤勇馬)

参考リンク:駕籠真太郎公式HP 印度で乱数

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DEMENTIA 21 Vol.1 日本語版

カテゴリ アンドロイドアプリレビュー,電子書籍
価格 ¥400
デベロッパ名 BOOKLOUD
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駅前花嫁 (OHTA COMICS)
駅前花嫁 (OHTA COMICS)
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駕籠 真太郎
太田出版

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