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無料配信中「図解雑学 原子力」で正しい放射能知識を!!!

福島原発のメルトダウンを東電が認め、大規模で深刻な放射能汚染状況が明らかになってきた。当初のような爆発の恐怖は去ったが、60京ベクレルといわれるチェルノブイリ級の放射性物質の流出は、まちがいなく今後の我々の健康に影響を与えるはずだ。そうしたなか、草の根レベルで汚染の実態をさぐる動きや除染活動が活発化している。子どもたちを守るため、父兄が協力して通学路の汚染実態をしらべたり、校庭の土をとりのぞく作業がすすめられている。

そうした流れは出版界においてもすすんでいるようだ。ナツメ社から2002年に出版された「図解雑学 原子力」は、「原発事故や今後の原子力政策を考えるうえでの一助にして欲しい」という出版社や著者・竹田敏一氏の意向により、電子書籍版が無料配信されているのだ。

内容は専門的な「原子の構造」からはじまり、「放射能と放射線のちがい」、「原子力発電のしくみ」「原子力の安全性」、そして「原子力・放射線その他の利用方法」まで、あらゆる分野を網羅している。イラストや図解も多く、それらのページを読むだけでも、この分野の複雑なしくみを理解することができるだろう。

一般に放射線は微量でも人体に影響を及ぼすとされている。しかしこの本では「ホルミシス効果」という、「少量の被曝であればむしろ生理的な刺激となり有益な効果となりうる」という考えや、「レントゲンやCTスキャンなどの放射線利用」「原子力発電の有用性」などについても解説している。つまりこの本は「放射線」=「悪」という考えからは一線を画しており、ニュートラルな視点で原子力というテクノロジーについて解き明かしている。もちろん原爆や原発事故、放射性物質の有害性についての解説も充実している。

電子書籍としての操作性は申し分なく、マーカー機能や単語のWEB検索機能など、一通りのものは実装している。ダウンロードも数千に達しており、いくら無料とはいえ、この手の固い書籍がこれだけの読者数を獲得するとは、世間の関心の高さがうかがわれる。

ここ1週間ほどの間に、ツイッターや一部のブログには、首都圏周辺の小中学生が集団で突然鼻血をだしたり、下痢がつづいたり、咳がとまらないといった事例が報告されるようになった。それらの噂の真偽はさておくとして、これからは放射能に対する正しい知識を持つことが重要だと思える。そうした意味でも正確な情報を幅広く盛り込んだ本書が、無料で提供されている意義は大きいといえる。(佐々原 聡)

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原子力

カテゴリ アンドロイドアプリレビュー,電子書籍
価格 無料
デベロッパ名 ナツメ社
チャイナ・シンドローム コレクターズ・エディション [DVD]
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